最近、外出先で電子書籍を読むことが多く、スマホの画面では文字が小さくて読みにくいときがあり、お手軽な8インチクラスのAndroidタブレットはないものかと思っていました。
今まで、8インチタブレットをいくつか試してみましたが、スペックが低く、快適に使うにはいまいちなものが多い印象でした。
例えば、これなどです。
とにかく、動作が遅いというのが、私の8インチタブレットに対する印象でした。
では、今回レビューするALLDOCUBE iPlay 50 Mini Proは、果たしてどうなのでしょうか?
約2万円台の価格(セール時は1万円台後半)ですが、SoCにはHelio G99が搭載され、AnTuTuベンチマークでは約40万点をねらうことができます。また、RAMが8GB、ROMが256GBと、結構な容量があります。
これだけでも、今までの8インチクラスのタブレットよりも、快適に使えるのではないかという予想をすることができます。
では、果たしてどれだけ快適に使えるのか、さっそくレビューをしていきたいと思います。
外観
正面から
正面から見たところです。タブレットとしてはごく普通の見た目となります。
液晶の解像度は1920×1200となっていて、細かな文字もくっきりと表示されます。
インカメラは500万画素となっています。
単独で画面を見るとあまり感じないのですが、他のタブレットやスマホと並べておくと、画面の色味がちょっと暖色系になっていると感じます。設定で、色の調整をすることはできないので、気になる方は一定数いるのではないかと思います。
下部から
スピーカーが一つあります。このタブレット、スピーカーが一つしかありません。もちろん、イヤホンやBluetoothスピーカーなどを通すとステレオで聞くことができますが、本体単独だと、音はモノラルでしか聞くことができません。音もあまりよいほうではないので、残念な点です。
右側面から
電源ボタンとボリュームボタンがあります。ごく普通です。
上部から
USB Type-Cポートがあります。普通は下部についていることが多いですが、この端末はなぜか上部についています。
左側面から
角にイヤホンジャック、その隣にマイク穴、そしてnanoSIMカード/microSDカードトレイがあります。
nanoSIMカードを2枚同時に挿入すると、microSDカードを使うことができません。
背面から
技適マークなどが印刷されたシールが貼られてあります。
カメラは1300万画素となっています。カメラの出っ張りがありますが、タブレットなので、机の上などにおいたときに、あまりガタガタとはしません。
重さ(実測値)
本体と液晶保護フィルムを合わせた重さです。
スペック
ALLDOCUBE iPlay 50 Mini Pro | |
---|---|
OS | Android 13 |
SoC | Helio G99 |
GPU | Mali-G57 MC2 |
画面 | 8.4インチ 1920×1200ピクセル IPS液晶 |
RAM | 8GB |
ROM | 256GB |
バッテリー容量 | 5000mAh |
Wi-Fi | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac (2.4GHz 、5GHz) |
対応バンド | 3G :1/2/5/8 4G :1/2/3/5/7/8/20/28A/28B/38/40/41 5G:非対応 |
カメラ | メインカメラ 1300万画素(f/2.0) インカメラ 500万画素(f/2.0) |
防水・防塵 | × |
耐衝撃 | × |
サイズ | 幅 127mm / 高さ:196mm / 厚さ 7.5mm |
重さ | 310g |
本体色 | グレー |
USB | USB Type-C (USB2.0) |
その他 | GPS Bluetooth 5.2 加速度センサー |
プリインストールアプリ
一番上の列は、よく使われるアプリ一覧です。
実際には、上から2列目以降が、プリインストールアプリとなります。
ベンチマーク
ROMを利用してRAMを16GBまで拡張できるので、両方のベンチマークの結果をのせています。
AnTuTuベンチマーク (V10.0.7-OB7)
RAM 8GB
RAM 8GB + 8GB
AnTuTu Storage Teat (V10.0.8-OB7)
Geekbench 6.2.0
RAM 8GB
RAM 8GB + 8GB
使用感
やっと出たかといった感じ
8インチクラスのAndroidタブレットで、サクサク使える端末がやっと出たかといった感じです。
今までの8インチタブレットと比べると、明らかに動作が速いです。
RAM8GB、ROM256GBという大きめの容量も、サクサク動作によい影響をおよぼしています。
RAMが8GBというのは、「拡張して8GB」ではなく、もともとのRAMが8GBとなります。これもうれしい点です。RAMの拡張は、効果があるどうかイマイチ実感ができないからです。
画面の表示もきれいで、とてもよいと思います。
ただ、上でも書いたのですが、スピーカーがモノラルであることが残念です。たとえステレオであったとしても、そこまで音のよいタブレットもあまりないとは思いますが、ないよりはあったほうがよいです。
また、カメラの画質もあまりよくありません。この辺はこの価格帯のタブレットに高性能をもとめてもしかたがないのかもしれませんが、動作がサクサクになった分、他の部分のスペックも上げてほしいところです。
バッテリーのもちはそこそこよい
バッテリーのもちは、そこそこよい部類に入ると思います。5000mAhの容量があり、大容量とまでは行かないまでも、十分な容量だと思います。
数日間使っていますが、バッテリーのもちが悪いと感じたことはあまりありません。もちろん、使い方によって、すぐにバッテリーが無くなると感じられる場合もあると思います。この点は使う人によって違ってくるところだと思います。
PCMarkのWork 3.0 battery lifeでテストをしてみました。
液晶の輝度を50%にした時の結果です。
バッテリーの充電速度
付属の充電器では、5V/2Aでの充電しかできませんが、この機種はPD 18W急速充電にも対応しているので、18Wでの充電をしてみました。
バッテリーが30%がら100%になるまで、約2時間かかっています。
充電の最後、充電速度が急に速くなっているのが気になります。(グラフが急に上がっている。何度充電しても同じ。)
スリープ時のバッテリーの減り
スリープ時にバッテリーがどんどん減っていく機種が、中にはありますが、この機種では、バッテリーの異常は消費はなく、スリープ時のバッテリーの減りに関しては優秀です。
だいたい4時間ちょっとで1%減っていく感じです。
電子書籍を読むのにちょうどよい大きさ
10インチクラスのiPadも所有していて、それはそれで大きな文字で読めるのですが、日常的に持ち運ぶのは大きすぎる感じがあります。
電子書籍は、8インチクラスのタブレットで読むのが快適です。
文字だけの書籍ではなく、マンガを読むときも活躍してくれます。
Widevine L1には対応していない
メーカーも言っているように、Widevine L1には対応していません。せっかくの高解像度が生かされない仕様で、残念です。
カメラで写真を撮ってみた
画像をクリックすると、元の画像が表示されます。
液晶保護ガラスが浮く
私が購入した機体だけかもしれませんが、液晶保護ガラスを貼ると、向かって左側の部分が必ず浮いてしまいます。何種類か液晶保護ガラスを購入してみたのですが、どの液晶保護ガラスも同じでした。
もともとの液晶画面に、少しゆがみがあるのではないかと思われます。
液晶保護ガラスを取り付けようと思っている方は、要注意です。
仕方が無いので、最終的には、ガラス製ではない液晶保護フィルムを貼りました。これならば、浮くこともなくきれいに貼ることができます。
FMラジオが聴ける
イヤホンをアンテナ代わりにして、FMラジオを聞くことができます。
実際に聞いてみましたが、普通に聴くことができました。
放送局の周波数に自動的に合わせてくれる機能が、何気に便利です。
76.0Hz~108.0Hzまで周波数を合わせることができます。
位置情報は意外と正確、電子コンパスは無し
電子コンパスがついていないので、ナビに使うにはちょっと難しいですが、位置情報は割と正確です。
電子コンパスがあるタブレットとしては、UMIDIGI A13 Tabなどがあります。
画面の明るさは、自動調整されません
照度センサーがついていないので、画面の明るさは、自動調整されません。
明るくしたり、暗くしたりするのは、手動となります。
これは結構面倒です。
楽天モバイルに対応しています
楽天モバイルのSIMカードを挿入すると、楽天モバイルのAPNがすでに入っていて、あとは選択するだけの状態でした。
ドコモやauのプラチナバンドには対応していないので、使うとすれば、SoftBank系の格安SIMか、楽天モバイルを使うことになるのかなと思います。
RAM拡張に意味はあるの?
最大で、8GB拡張し、RAMを16GBにすることができます。
最近のスマホやタブレットには必ずと言っていいほどついているこの機能ですが、意味はあるのかなと思っています。
拡張前と拡張後のベンチマークの値を両方調べましたが、誤差範囲の違いしかありません。
まとめ
仕様に惜しいところがあったりして、まずは出してみたと言った感じの「ALLDOCUBE iPlay 50 Mini Pro」なのかもしれませんが、これまでの8インチクラスのAndroidタブレットとは違い、その処理速度には目を見張るものがあります。
これから時間をかけて、きっといろんなメーカーからも同じようなスペックの端末が発売されるでしょう。とても楽しみです。
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