ガラホと呼ばれる携帯端末があることをご存じでしょうか。例えば、このような端末です。
ガラホは、OSにAndroidが使われていますが、アプリのインストールやスマホとしての使い方は考えられておらず、あくまでもガラケーとして使うためのものです。
ガラホにアプリをインストールして使う裏技もあったりしますが、使えないアプリも多く、現実的ではありません。
今回レビューする「Mode 1 RETRO II」は、ガラケーのようなスマホです。あくまでもスマホなのです。スマホにテンキーがついた端末となります。
Google Playからアプリをインストールできますし、タッチパネルでの操作も可能、それでいてテンキーでも操作をすることができます。
今回は、このガラケーのようなスマホ「Mode 1 RETRO II」のレビューとなります。
開封・付属品
早速開封していきたいと思います。
このようなデザインの箱に入っています。
今回はホワイトを購入。
付属品には充電器はありませんが、その他のものは一通りそろっています。
シールは、4つのボタンに機能を割り当てることができるので、その機能のシールを貼ってねって事だと思います。
あとは、USB Type-Cへの変換アダプタや、SIMピンなどもあります。
イヤホンジャックがないので、変換アダプタが付属しています。
また、ストラップの穴にストラップを通すときに使うピンもついてきています。これは珍しいですね。
外観
背面には、時刻とバッテリーの残量などが表示されています。
電話がかかってきたら、相手の名前ではなく、「CALLING…」の文字が表示されます。
また、充電中などは、真ん中上の通知ランプが光ります。
下部には、USB Type-Cポートと、スピーカーがあります。
スピーカーの音質は、イマイチだと思いました。このサイズの端末のスピーカーに音質は求めてはいけないのでしょうが。
右側には、赤い指紋認証センサー、ボリュームボタン、そしてストラップ穴があります。
指紋認証センサーは、指紋登録時に時間がかかりましたが、認証速度は速いです。ただ、指の当て方によって、うまく認識されない時もありました。
ヒンジの部分には何もありません。つい、パカパカと開けたり閉めたりしてしまいます。
なお、プッシュして開くと言ったボタンはついていません。
左側には、SIMカードトレイとmicroSDカードトレイがあります。
nanoSIMカードを2枚使うと、microSDカードは使用することができません。
スマホを開いた時の様子です。
テンキーの部分です。テンキーは割と押しやすいです。
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳと書かれている4つのキーには、それぞれに機能を割り当てることができます。
標準では、Ⅰは時計、Ⅱはカメラ、ⅢはGmail、ⅣはChromeが割り当てられています。
また、OKボタンの下に、左から△、○、□のキーがありますが、これは左から順に、戻るボタン、ホームボタン、アプリの使用履歴ボタンとなっています。
注意をしなければいけないのは、電源ボタンです。ガラケーでは一度押しただけでホーム画面に戻りますが、Mode 1 RETRO IIでは、2度押さないとホーム画面に戻りません。
画面です。
画面表示は特に気になる点はなく、きれいに表示されています。ただ画面サイズが小さいので、文字が小さく表示され、読みにくいときもあります。
後ろから見たところです。
アウトカメラの画素数は、4800万画素です。
なお、インカメラは1300万画素となっています。
撮ってみたカメラ画像はこちらから
重さ(実測値)
元から貼っている液晶保護フィルム込みの重さです。
プリインストールアプリ
スペック
Mode 1 RETRO II | |
---|---|
OS | Android 13 |
SoC | MediaTek Helio G85 |
GPU | Mali-G52 MC2 |
画面 | 3.5インチ 1440×720ピクセル IPS液晶 タッチパネル |
RAM | 4GB |
ROM | 64GB |
バッテリー容量 | 2500mAh |
Wi-Fi | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac (2.4GHz 、5GHz) |
対応バンド | 5G:× 4G:1/3/8/19/20/26/28/41 3G:1/6/8 |
カメラ | メインカメラ 4800万画素(f/2.0) インカメラ 1300万画素(f/2.0) |
防水・防塵 | × |
耐衝撃 | × |
サイズ | 幅 52mm / 高さ 112mm / 厚さ 20mm (折りたたみ時) |
重さ | 145g |
本体色 | ホワイト、ブラック |
USB | USB Type-C (USB2.0) |
その他 | GPS Bluetooth 5.0 指紋センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、電子コンパス 照度センサー、近接センサー |
使用感
ガラケーライクに使いたいならありだけど……
基本的にスマホなので、アプリはどんどんインストールして使うことができます。
ただ、テンキーで、全ての操作ができるかというと、できない場合もあります。
例えば、xアプリで、画面をスクロールしようとしたとき、テンキーの上下でスクロールさせることができないので、結局画面をタッチしてスクロールさせてしまうことになります。
他に、YouTubeアプリでも同じ事が起きました。動画の一覧をテンキーでスクロールさせることができませんでした。
Chromeでは、画面のスクロールをさせることはできましたが、検索欄にカーソルを持って行くことができませんでした。
Mode 1 RETRO IIでアプリを使うときは、時々画面にタッチしつつ、テンキーも使うという使い方になるのかなと思いました。
ガラケーやガラホのように、全てテンキーで操作できるというわけではないので、この点注意が必要です。
ホーム画面に戻るときは、ホームボタン1度押しか電源ボタン2度押し
ガラケーのように、電源ボタンを1度押しただけでは、ホーム画面には戻れません。ホーム画面に戻るには、電源ボタンを2度押しする必要があります。それか、ホームボタンを1度押すかです。
あと、ガラケーで言うと電源ボタンがついているところに、アプリの使用履歴ボタン(□)がついているので、ここもよく押し間違えてしまいます。
見た目がガラケーなので、この辺で戸惑う方が多くなるのではないかと思います。
電話機を閉じると、通話が自動的に終了するのは便利
電話機を開いて通話をしていて、二つ折りにしたとき、つまり電話機を閉じると、自動的に回線が切断されます。電源ボタンを押しても切断されるのですが、二つ折りにしても切断されます。
終話ボタンを押し忘れて、通話料が高額になってしまうことが話題になったことが過去ありましたが、このような事態を防ぐことができます。
ただ、間違えて閉じてしまうと、勝手に通話が切断されるので、注意が必要です。
アプリの使用履歴を自動的に削除してくれる
初期状態ではOFFになっていますが、
「設定」ー「ユーザー補助」ー「ふたを閉め消去使用履歴」
をONにすると、電話機を閉じるごとに、アプリの利用履歴を消去してくれます。
いちいちアプリの使用履歴を表示して消去しなくてもよいので、便利な機能ですが、使用履歴を頻繁に使う方は、OFFにしておいた方がよいでしょう。
バッテリーは、自分で交換することができない
ガラホの場合は、自分で交換できる機種ばかりですが、このMode 1 RETRO IIでは、自分で交換できそうに見えて、自分で交換することができません。
バッテリーが劣化したときなど、自分で交換することができれば便利なのですが、自分で交換することができないとなれば、余計な時間と費用がかかってしまいます。
おサイフケータイ、防水・防塵に非対応
NFCには対応しているのですが、FeliCaには対応していないので、おサイフケータイとして利用売ることができません。
また、必須とも思える防水・防塵機能にも非対応なので、お風呂で動画を楽しむなんて事ができません。
コストがかかってしまい、その分販売価格に降りかかってしまうならば、仕方が無いと思うのですが、おサイフケータイ、防水・防塵に対応していれば買うのになという方も、一定数はイルのではないかと思います。
電子コンパス内蔵で、ナビは快適か?
低価格な端末ですが、電子コンパスを内蔵しています。
早速ナビを試して見ましたが、結果としては、電子コンパスの精度が悪く、快適にナビを使うことができませんでした。90度くらい地図が傾いたと思ったら、地図がぐるぐるまわったりと、自分の進行方向が全く分からずと言った感じでした。
タッチパネルでの文字入力は、意外と快適
テンキーがついているので、テンキーで文字入力すべきだ!なんて方もいるかもしれませんが、フリック入力に慣れた身としては、テンキーでケータイ入力をするのがまどろっこしくて、ついフリック入力に頼ってしまいます。何のためのテンキーだって感じですが、仕方が無いです……。
タッチパネルでの文字入力は、タッチパネルが3.5インチととても小さく、打ち間違いが頻発するのではないかと思っていたのですが、意外とそうではなく、正確に文字入力をすることができました。
ローマ字入力などは、表示されるアルファベットの文字の大きさが小さく、隣の文字を押し間違えてしまうことを気にしていましたが、意外と正確にサクサク入力ができるのですね。
FMラジオを、アンテナ接続なしで聴くことができる
たいていのスマホでは、FMラジオの機能がついているとき、イヤホンをアンテナとして使用するため、イヤホンをささないとFMラジオが聴けないという状態になります。
このMode 1 RETRO IIでは、アンテナを内蔵しているため、イヤホンをささなくても、FMラジオを聴くことができます。
FMラジオをよく聴く方には、便利になっていると思います。
バッテリーのもち具合
PCMARK for AndroidのWork 3.0 battery lifeで調べてみました。
液晶の輝度が50%の状態で調べています。
結果、9時間47分でした。
写真の撮影画面・設定画面
迷うことなく、簡単な撮影画面だと思います。
シャッター音は、サイレントモードにしていれば鳴りません。
カメラ撮影の設定画面です。
ベンチマーク
AnTuTuベンチマーク(V10.1.3)
AnTuTu Storage Test (V10.1.3)
Geekbench 6.2.0
カメラで写真を撮ってみた
画像をクリックすると、元の画像が表示されます。
周辺部は、画像が流れてしまう傾向があると思います。
カメラで動画を撮ってみた
カメラの画質比較
夜景モードでの比較をしてみました。エントランスの照明です。
左がMode 1 RETRO II、右がOPPO Reno 10 Pro 5Gです。
まとめ
このスマホを使うのは、どんな人なのだろうと考えてみました。小さな画面で容量の少ないバッテリー、重いゲームはしないでしょうから、ごく軽いアプリのみ使う方が多いのかな? または、通話をメインに使う方でしょうか?
では、そんな通話メイン、軽いアプリメインの方たちだけが使うべきスマホなのかと言うと、そうではないんなじゃないかなと思います。ガジェットとして面白さ満載ですから、メインでは別のスマホを使っていて、サブとして、面白いガジェットととして使ってみるのも、いいんじゃないかと思います。
こんなガジェット、もっとたくさん出てくるといいですね。
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