スマホの新製品、どんどん発売されていますよね。
最近は、SoCの性能も上がって、もっさりして使い物にならないといったスマホには、めったに当たらないといった感じです。
さて、そんな新製品がどんどん発売されているスマホですが、音声通話・メールを中心に使っている方も多いようです。そんな方は、ガラホと呼ばれる、折りたたみのケータイを使っていることも多いと聞きます。例えば、次のような機種です。
ここでレビューをするのは、「Orbic JOURNEY Pro 4G」という、ガラホにも似た、折りたたみのケータイです。
折りたたみができ、バッテリーの交換もでき、これは昔からあるガラケーと同じように使うことができます。ただ違うのは、OSに「KaiOS」が使われているという点です。日本のメーカーから発売されているガラホには、OSにAndroidが使われていて、それが違っている点です。
OSには、Androidじゃなくって、「KaiOS」ってのが使われているんだね。
従来のガラホとはどの点が違うのかも踏まえて、レビューをしていきたいと思います。
- 端末の特徴を簡単に
- 開封
- 本体の外観
- スペック
- 使用感
- 楽天モバイルで使える?ドコモ、au、SoftBankは?
- ホーム画面
- メニュー画面
- ブラウザでのwebサイト閲覧はちょっとつらい
- Googleアカウントと連携することができる~連絡先、カレンダーなど
- Gmailだけではなく、PCのメールも使用できる
- どんなアプリがあるのかよく分からない
- ニュースも全部英語
- ゲームもできるよ
- 音楽再生は快適にできる
- microSDカードに入れた動画ファイルも再生できる
- 着信音ももちろん変更可能
- 位置情報が不安定?
- YouTubeは割と普通に再生できる
- 端末の処理速度はどう?サクサク?もっさり?
- テザリングができます
- スクリーンロック機能である程度のロック機能が
- PCと接続したときのフォルダ構成
- スクリーンショットの撮り方
- カメラで写真を撮ってみた
- まとめ
端末の特徴を簡単に
・Googleアカウントと連携することができる
・アプリをインストールすることができる
・音声通話やメールの機能はしっかりしている
開封
では早速、開封していきたいと思います。
ECサイトでは、大体どこも19800円(税込み)で売られています。
OSに「KaiOS」が使われています。ただ、使われているOSが違うだけで、ケータイとしては、音声通話やメールなど、普通に使うことができます。
バッテリーは1850mAh、「取外し可能」ときちんと書かれていますね。
バッテリーが取外しできることを、さりげなくアピールしてる!
このように本体が梱包されていました。
冊子です。日本語で書かれています。
バッテリー、USBケーブル、充電器が付属しています。
充電器の出力は、5V1Aとなっています。
本体の外観
では次に、本体を見ていきたいと思います。
プラスチック感が非常に強く、テカテカしています。傷がつきやすいです。
サブディスプレイ側には、カメラ(500万画素、f/2.2)とLEDライトがついています。
最初、バッテリーのふたを外すのに苦労しました。
角に爪を引っかけられる溝があるので、ここに爪を引っかけてパカッと開ける仕組みになっています。
バッテリーを取り付けたところです。
バッテリー上部には、スピーカー(モノラル)があります。
SIMカードを取り付けたところです。
microSDカード(最大128GB)も取り付けることができるようになっています。
右側面には、ボリュームボタンと、イヤホンジャックがあります。
左側面には、USB Type-Cポートと、カメラのシャッターボタンがあります。
背面にはスピーカーがあります。モノラルですが、音は割といい方だと思います。
キーの並びは、ごく普通のガラケーといった感じでしょうか。ただ、電源ボタンがある位置に、カメラのボタンがあるので、つい間違えてカメラを起動させてしまいます。
キーの押し心地はとてもよく、ポチポチと快適に押すことができます。ただ、液晶側がやや重く、少し持ちにくい印象があります。
サブディスプレイです。
メインディスプレイです。視野角はとてもせまく、少し傾けただけで色が変わります。
スペック
Orbic JOURNEY Pro 4G | |
---|---|
OS | KaiOS 3.1 |
SoC | Qualcomm® QM215 4x 1.3 GHz-ARM (Cortex A53) クアッドコア |
GPU | Adreno 308 |
画面 | (メイン)3.2インチ、240×320ピクセル (サブ)1.77インチ、128×160ピクセル TFT液晶 |
RAM | 1GB |
ROM | 8GB 128GBまでのmicroSDカードに対応 |
バッテリー容量 | 1850mAh 急速充電には非対応 (5V1Aでの充電) |
Wi-Fi | 802.11 b/g/n 2.4GHz |
対応バンド | LTE: B1/B3/B5/B7/B8/B18/B19/B20/B26/B28/B38/ B40/B41 5Gには非対応 |
カメラ | 500万画素(f/2.2) |
防水・防塵 | × |
耐衝撃 | × |
サイズ(実測値) | 115.3 x 60.9 x 19.8mm |
重さ | 148g |
本体色 | ブラック |
USB | USB Type-C (USB2.0) |
その他 | Bluetooth 4.2 GPS、磁気センサー、気圧計センサー |
使用感
楽天モバイルで使える?ドコモ、au、SoftBankは?
スペック表をみると、対応しているバンドは、
LTE:B1/B3/B5/B7/B8/B18/B19/B20/B26/B28/B38/B40/B41
となっています。楽天モバイルは、バンドが合っていても使えない場合がありますが、SIMカードをセットして電源を入れ、APNを選択すると、通話など問題なく使うことができました。
また、ドコモ、au、SoftBankも、プラチナバンドを含むバンドに対応していますので、使うことができると思います。
ドコモのプラチナバンド B19/B28
auのプラチナバンド B18/B26
SoftBankのプラチナバンド B8/B28
楽天モバイルのプラチナバンド B18/B26(パートナー回線)/B28
いろんなキャリアで使えるのは、とてもいいね!
ただ、5Gには対応していないので、4Gのみでの通信となります。
以下は、IIJmio(au)を使ったときのAPN設定です。
プリセットで、いくつかのMVNOのAPNは入っています。
ホーム画面
まずこの画面が基本になります。
左側には、上から「アプリストア」「ブラウザ」「Google検索」「Googleマップ」「YouTube」のアイコンがあります。
GoogleマップやYouTubeも見られるんだね。
楽しみだなぁ。
この画面で、テンキーの真ん中の一番大きなボタンをポチッと押すと、メニュー画面に入ります。
メニュー画面
メニューは3画面に分かれています。
(1枚目写真、左上から右に)
アプリストア、連絡先、通話履歴、インターネット、ニュース、天気予報、メッセージ、カメラ、ギャラリー
(2枚目写真、左上から右に)
ゲーム、ユーティリティ、時計、Google、音楽、設定、カレンダー、電子メール、動画
(3枚目写真、左上から右に)
メモ、ファイルマネージャー
アプリストアか。
どんなアプリがあるんだろう?
ブラウザでのwebサイト閲覧はちょっとつらい
当サイトを内蔵ブラウザで見たところです。
モバイルでのブラウザと認識されているようですが、サイトによってはPC用で表示されたりと、まちまちのようです。
何がつらいのかというと、画面に出ている矢印(↑)を、本体の矢印キーで動かして、画面をスクロールさせたりするのですが、その操作が面倒なのです。スマホだと画面を触るだけでスクロールできるのに……って思ってしまいます。
まあ、仕方が無いですかね。
Googleアカウントと連携することができる~連絡先、カレンダーなど
Googleアカウントと連携して、連絡先などをインポートすることができます。
ケータイを変えたとき、大変なことの一つに、連絡先の移行があると思います。Androidスマホ同士なら簡単に移行できますが、スマホ→ガラケーの場合は、大変だと思います。
Googleアカウントと連携できるのは便利だね。
このOrbic JOURNEY Pro 4Gでは、Googleアカウントにログインして、連絡先をインポートすることができます。
ただ、設定には「同期する」という項目があるのですが、実際には同期でエラーが出てしまいました。
インポートはできても、同期はできないようです。
Googleカレンダーも同期させることができるはずなのですが、実際には同期されません。
もっと具体的に書くと、スマホで入力したGoogleカレンダーのイベントは、Orbic JOURNEY Pro 4Gで表示されず、Orbic JOURNEY Pro 4Gで入力したGoogleカレンダーのイベントは、Orbic JOURNEY Pro 4Gでは表示されず、逆にスマホでは表示されます。
将来的には正常に同期されるようになるのでしょうか。
連絡先やカレンダーの同期で不具合があるのは、まだソフトウェアの作り込みができていないということだと思い、これからのソフトウェア更新に期待したいと思います。
Gmailだけではなく、PCのメールも使用できる
アカウントの情報を設定すると、PCのメールも使用することができます。
PUSH通知には対応していません。
アカウントの切り替えも簡単にできます。
どんなアプリがあるのかよく分からない
ガラホと違って、アプリストアがあるので、自分が好きなアプリを入れることができます。
ですが、アプリ名は全部英語で、どんなアプリなのかも全部英語で書かれているので、はっきり言ってどんなアプリなのかを理解することは、難しいです。
また、Androidでは当たり前にあるLINEやXなどのアプリはありません。
Androidで普段使ってるようなアプリはないんだね……。
また、ガラホでは、OSにAndroidが使われていると言うこともあり、裏技的にアプリをインストールすることもできたりしました。でも、このOrbic JOURNEY Pro 4Gは、OSはAndroidではなく「KaiOS」なので、ガラホで使っていたアプリのapkファイルを使うことはできません。
ニュースも全部英語
ニュースアプリでニュースを表示させたところです。
全部英語で表示されます。
設定をどう変えても、日本語でニュースを表示させることはできませんでした。
日本語でのニュースの提供は、まだ先の話のようです。
ゲームもできるよ
いくつかのゲームがプリインストールされています。
ためしに、「モグラたたき」をやってみました。
テンキーでモグラをたたいていくのですが、テンキーが微妙に押しにくいので、すこし難しいです。
音楽再生は快適にできる
音楽は、手持ちのファイル(拡張子mp3、m4a)は普通に再生ができ、ジャケット画像も表示されました。プレイリストも作ることができます。
内蔵されているスピーカーは、モノラルなのですが、音は悪いという訳ではなく、このサイズのケータイではわりとよい音なのではないかと感じました。ただ、スピーカーが裏にあるので、ちょっとこもった感じには聞こえます。
microSDカードに入れた動画ファイルも再生できる
128GBまでのmicroSDカードに対応しています。試しに手元にあった動画ファイル(H.264/MPEG-4)を入れて再生してみましたが、問題なく再生することができました。H.265/HEVCのファイルは再生できませんでした。
着信音ももちろん変更可能
数種類プリセットされている着信音から選ぶこともできますし、自分で音声ファイルを作成して、それを着信音にすることもできます。
位置情報が不安定?
私が試した限りでは、現在地の天気を表示させるとき、現在地の天気がちゃんと表示されるときと、全く違う場所の天気が表示されるときがありました。
Googleマップも、端末を使う場所によるのでしょうか、位置情報の電波の入り具合によるのでしょうか、現在地がちゃんと表示されるときと、そうでないときがありました。
YouTubeは割と普通に再生できる
一通り動画を見てみたのですが、普通に動画を再生することができました。ただ、どんなに高画質な動画でも、画質は360pまでしか選択できないようになっていました。でも、メインディスプレイの解像度が240×320なので、これはこれでありかなと思います。
YouTubeが見られるのは、暇つぶしにはとてもいいね!
端末の処理速度はどう?サクサク?もっさり?
RAMは1GB、ROMは8GBと、非常に低スペックに見えますが、動作はとてもサクサクしています。
SoCにはQualcomm QM215 4x 1.3 GHz-ARM (Cortex A53) クアッドコアというものが使われています。どの程度の処理能力があるのか、ベンチマークもないので比較はできないのですが、操作していて不満が出るようなもっさり感はありません。
ただ、ブラウザでweb閲覧をしているとき、少し画像が多いサイトだと、もっさりします。
テザリングができます
仕様上は、同時に8台まで接続が可能です。
セキュリティは、「なし」「WPA(TKIP)」「WPA2(AES)」に対応しています。
IIJmio(au)のSIMをさして、スピードテストをやってみました。
まず、端末本体でのスピードテストです。
次に、テザリングをしたAndroidスマホでのスピードテストです。
スクリーンロック機能である程度のロック機能が
自分で設定した数字4桁を入力しないと、スマホを使うことができない「スクリーンロック」と呼ばれる機能があります。
PCと接続したときのフォルダ構成
PCと接続したときは、初期状態では、次のようなフォルダが表示されます。
スクリーンショットの撮り方
スクリーンショットは、*と#の同時押しでできます。
カメラで写真を撮ってみた
縦向きでしか写真が撮れないので、横向きの写真は、元画像を90度回転させています。
Orbic JOURNEY Pro 4Gには、500万画素のカメラが搭載されています。撮った画像を本体のディスプレイで確認する限りでは、めちゃくちゃ汚く写っているように感じますが、実際にパソコンに取り込んでみると、本体で見るほど汚くはなく、それなりに写っているのではないかと思います。最新のスマホと比べると、画質は悪いですけどね。なお、ピント合わせ機能はついていないカメラです。
まとめ
まず、折りたたみ式ケータイとしての用途は、音声通話とメールが中心になると思います。これは連絡先をGoogleアカウントからインポートできる(現状、同期はエラーが出る)のが便利だと思います。また、gmailだけではなく、メールアカウントの設定も行うと、PCのメールも使用することができます。ガラホと違って、Googleとの連携ができるところが、とてもよい点だと思います。
Googleと連携できるのが、このケータイのいいところだね。
また、ガラホと違って、YouTubeやGoogleマップを使用することができ、操作性はスマホに劣るにしても、用途が少し広がりますね。
また、アプリが使用できるのも、ガラホとは違った特徴です。ただ現状、あまり使えそうなアプリはなく、これが例えばLINEやバーコード決済のアプリが出たりすると、用途がもっと広がっていくのではないでしょうか。
ただ、音声通話とメールが中心という方にとっては、このような機能は不要という方もいると思います。音声通話とメールに関しては、使用感はとてもよいので、用途が限られている方にとっては、とてもよい端末となるでしょう。
最後に、日本でも販売される端末としては、防水機能があればよかったなというのが、正直なところです。裏ぶたにゴムパッキンなど無く、かなり簡単に取り外せるようになっていたりと、防水とはほど遠い構造になっています。この辺は、後継機に期待をしていきたいと思います。
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