前回は、Blackview BV6300 Proをレビューしました。防水・防塵で頑丈、でも軽く持ちやすいという点が気に入ったのですが、バッテリーのもちがいまいちなのと、電子コンパスがでたらめなことが気にかかりました。
特に、バッテリーのもちは、スマホを買うときに、私が一番気にかけていることです。
「もっとバッテリーがもつ、アウトドアスマホは?」

バッテリーの容量が大きいということは、本体が大きく重くなるということです。ある程度の大きさと重さが必要と思う必要があります。
いろいろ探した結果、頑丈で大きくて重い、OUKITEL WP6を選びました。
決め手は、
- SoCの性能ができるだけ高いもの
- バッテリー容量ができるだ大きいもの
- 予算約30000円以内に収まるもの
です。
OUKITEL WP6は、SoCにHelio P70が使われていて、ミドルレンジ帯の性能です。また、バッテリー容量が10000mAhとかなり大きい容量となっています。
予算的には、Amazon価格で33000円程度と、予算30000円をちょととだけ超えますが、まあまあ安いほうです。
DOOGEE S88 Pro(アマゾン価格約36000円)やOUKITEK WP7(アマゾン価格約50000円・Helio P90)などもあったのですが、予算を超えてしまいます。
ということで、今回は、OUKITEL WP6のレビューとなります。
開封
いつものOUKITELという感じのです。
この機種は、スマホなど、他の機器を充電できるので、逆充電用のアダプターがついています。また、充電は9V/2Aと、高速充電に対応しています。


外観
前面から
水滴型ノッチがついています。
特に気になるところもなく、きれいに表示されます。
画面の色合いを、寒色系や暖色系に調整することができます。また、読書灯モードで、ブルーライトをカットすることもできます。


背面から
なかなかカッコいいデザインです。

カメラはトリプルレンズ(メイン4800万画素+深度測定用500万画素+補助200万画素)となっています。

「OUKITEL」の文字の下、左右に穴が開いているように見えますが、実際には左側だけがスピーカーとなっています。

右側から
ボリュームボタン、電源ボタン、指紋認証センサーがあります。
指紋認証は正確で、認証の速度も速いと思いますが、センサー部分がくぼんでいるわけでもなく、まっ平なので、「どこに指をあてるんだっけ?」と、目で確認する必要があります。めんどくさいです。

上から
上には、何もありません。

左から
SIMカード/microSDカードスロットがあります。

SIMカード2枚とmicroSDカード1枚を、同時に使うことができます。また、DSDVに対応しています。

下から
micro SUB端子とイヤホン端子があります。ここのふたを開け閉めするときに、かなりの力が必要です。
USB Type-Cではなく、microUSBなのが残念な点です。

スペック
Bklackview BV6300 Pro | |
---|---|
OS | Android 9 |
SoC | MediaTek Helio P70 |
GPU | Mali-G72 MP3 |
画面 | 6.3インチ 1,080×2,340ピクセル 水滴型ノッチ Gorilla Glass |
RAM | 6GB |
ROM | 128GB |
バッテリー容量 | 10,000 mAh 有線充電 9V / 2A |
Wi-Fi | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n (2.4GHz 、5GHz) |
対応バンド | 3G:B1 / 2 / 5 / 8 4G : FDD : B1 / 2 / 3 / 5 / 7 / 8 / 20 4G : TDD : B38 / 40 / 41 |
カメラ | アウトカメラ 4800万画素 + 深度測定用500万画素 + 補助200万画素 インカメラ 1600万画素 |
防水 | 〇 |
防塵 | 〇 |
サイズ | 幅 81mm / 高さ 174mm / 厚さ 17.3mm |
重さ | 375g |
本体色 | 黒、オレンジ |
USB | microUSB |
その他 | MIL-STD-810G DSDV対応 Bluetooth 4.2 近接センサー、環境光センサー ジャイロセンサー 加速度センサー、電子コンパス |
ベンチマーク
Antutu Benchmark v8.4.3

GeeckBench 5.2.5

AndroBench

使い勝手
第一印象
第一印象は、大きくてごつくて、重いスマホです。まさに、アウトドアスマホといった感じです。
BV6300 Proは、丸みがあるデザインでした。一方、このOUKITEL WP6は、角ばったデザインです。
重さは375g、厚さは17.3mmです。数字だけではピンときませんが、実際に持ってみると、ずしんとした重さを感じることができます。
初期導入アプリ
初期導入アプリは、2画面に分かれて配置されています。

動作速度は、日常使いで困らない
Antutuベンチマークの値が、BV6300 Proと比べて、本機のほうがよくなっています。BV6300 Proは、総合で168616でしたが、本機は184889です。操作してみると、少しですが、本機のほうがサクサクと動きます。また、RAMは6GB、ROMは128GBです。こちらも、十分な容量があります。
私は、スマホで重いゲームはやらないので、日常使いで困ることはありません。
バッテリーもちはとてもよい!
バッテリー容量が10000mAhということもあり、バッテリーのもちはとてもよいです。私の使い方(SNS、webサイト閲覧、YouTube、メールなどで、3時間程度の使用)で、1日使っても15%ほどしかバッテリーが減りません。
重さと引き換えのバッテリーもちですが、何も文句がありません。
キャップの開け閉めがきつい
アウトドアスマホらしく、防水・防塵となっています。そのせいか、microUSB/イヤホン端子にアクセスするために必要なキャップの開け閉めがかなりきつく、思いっきり指先に力を入れないといけません。とはいえ、開け閉めがきつい分、防水・防塵機能が高いのだと思えば許せます。
写真が、予想外にきれいに撮れる
写真については、専門的な知識がない私ですが、予想していたよりもきれいに撮ることができました。特に背景をぼかすモードでの撮影では、よくある周辺部をぼかすだけの機能ではなく、ちゃんと距離を計算したうえでのボケを楽しむことができます。
スペック上では4800万画素となっていますが、通常撮影では1200万画素で撮影されます。
※クリックすると、元の画像が表示されます。










上の写真を、4800万画素モードで撮影したもの。

カメラは、デジタルズームができる
カメラアプリで、4倍までデジタルズームをすることができます。

ナビゲーションバーを変更できる
「設定」-「ナビゲーションバー」で、ナビゲーションバーの設定ができます。
デフォルトでは、ナビゲーションバーはスワイプして操作する「ホームボタンを上にスワイプ」の設定になっています。
今まで通りの設定にするためには、下の画像のように「ナビゲーションバー」を選択する必要があります。

リバースチャージ(逆充電)ができる
OUKITEL WP6は、モバイルバッテリーのように、OTGケーブルを利用して、他のスマホなどを充電することができます。

位置情報は正確、電子コンパスも問題なし
マップアプリを使ってみました。位置情報、電子コンパスともに、少しの不安定さはありますが、おおむね正確で、マップアプリを使ううえで、大きな問題はありませんでした。

au系格安SIMで使えるか?
LINEモバイルのauVoLTE対応SIMでは、対応しているバンド1と41で通信ができることが確認できました。ただ、通話はバンド1に接続しているときしかできませんでした。
auのプラチナバンド18には対応していないので、実質的には快適に使うのは難しいです。
また、ドコモのプラチナバンドであるバンド19にも対応していないので、ドコモで使うとしても、快適ではないでしょう。
一方、ソフトバンク系格安SIMでは、ソフトバンドのプラチナバンドに対応しており、使うならソフトバンク系の格安SIMだと思います。

Wi-Fiの5GHz帯での接続は不安定
5GHz帯で接続すると、最初は通信ができているのですが、時間がたつと(どのくらいかははっきりと言えない)切断されています。
ルーターとの相性なのか、それともこの機種の特性なのかはわからないのですが、5GHz帯での通信は不安定です。一方、2.4GHz帯では安定して通信ができています。
常駐してほしいアプリが、いつの間にかタスクキルされている
セキュリティー関連のアプリや、LINEなど、常駐してほしいアプリが、いつの間にかタスクキルされてしまいます。アプリの設定で、「電池の最適化」をOFFにしても同じです。
このあたりは、OUKITEL WP8 Proと同じく、OUKITEL独自の機能でタスクキルされていると思われます。解決策を探っている状態です。
解決方法(2020.12.10追記)
解決方法を探り、最終的には次のような方法となりました。
①「設定」-「アプリケーションと通知」-「特別なアプリアクセス」-「電池の最適化」-「すべてのアプリ」を開き、タスクキルされたくないプリを「最適化しない」にする。
②システムマネージャを開く

③「ブートスピード」をタップし、右上のネジのマークをタップする。
すると、次の画面が表示されます。

④「ホワイトリストを消去します」をタップします。
次の画面の一番下に、「ホワイトリストに追加します」という表示があるので、そこをタップします。
⑤タスクキルされたくないアプリの「追加」をタップし、追加します。

⑤「電源管理」をタップし右上のネジのマークをタップする。
⑥「スリープモードでのインテリジェントな省電力」を、OFFにする。

⑦アプリ「Activity Launcher」をダウンロードする。
「Activity Launcher」をインストールし、起動します。
⑧「DuraSpeed」の項目があるので、そこをタップします。
すると、その下にまた「DuraSpeed」という項目が出てくるので、そこをタップします。

⑨DuraSpeedの設定画面が出るので、タスクキルされたくないアプリをONにします。
これで、設定完了です。

ウィジェットが動作しない
例えば、マナーモードを切り替えたり、音楽を再生したりするウィジェットが正常に動作しないことがあります。
解決方法(2020.12.19追記)
①システムマネージャを開く。

②次の画面で「アプリケーションマネージャ」を開くと、「アプリの自動起動」があるので、それを開く。
③正常に動作しないウィジェットの自動起動をONにする。
まとめ
重くてごつくいスマホ「OUKITEL WP6」ですが、日常的に使うにはちょっと重すぎるのかなとも思いますが、その点が気にならないのであれば、普段使いできるスマホだと思います。私は、スマホの重さは気にならないので、その点でいえば、メインスマホにしてもよいかなと考えています。
BV6300 Proと違い、快適に使うためには、ソフトバンク系の格安SIMが必要であるという点もポイントだと思います。私は、音声通話はLINEモバイル、データ通信はモナWi-FiのレンタルSIMで使っていますので、この点については、特に問題を感じていません。
重くても頑丈な「OUKITEL WP6」、見た目通り、アウトドアで活躍するスマホでしょう。また、私のように、重さが気にならないのであれば、普段使いにもできるスマホとなるでしょう。
コメント
先日同じ端末を買った者です。最初は確かに常駐アプリがタスクキルされて困っていましたが、ここに書かれている方法よりもっと簡単な解決策があります。
バックグラウンドプロセスを使用しないに設定するだけです。これをすると常駐アプリが全てフォアグラウンドでの動作に切り替わるので自ら設定変更しない限りずっと起動したままで、さらにCPUの処理速度が向上するというおまけ付きです。
そのような方法があるのですね!
貴重な情報をありがとうございます。
ちなみに充電口のキャップの開け閉めは爪が短いと不可能なので、金属製の耳かきを使っています。
simカードのトレイは小さい釘で代用できました。
超巨大バッテリースマホが大好き野郎なもんで以前の機種はulefone power5でしたが、バッテリー容量が3割も違うとは思えないほどの電池持ちです。その前はDoogee BL12000でした。
バッテリー容量が大きいスマホは、とてもいいですよね!